みなさん、こんにちは。
みなさんは、フィルムブックというのをご存知ですか?

「超時空要塞マクロス」をリアルタイムで見ていた方は、ご存知かもしれません。
フィルムブックとは、アニメ本編のフィルムを使って漫画のように編集したコミックです。
当時は貴重でした
「超時空要塞マクロス」の放映当時は、ビデオなどの録画機器は全然普及しておらず、特にうちは先端家電の導入が遅い家でしたので、一度テレビの放送を見逃してしまうと二度と見られないという状況でした。
しかもマクロスは、「小学◯年生」とか「コロコロコミック」などでも毎月特集を組んでいたような人気作にもかかわらず、テレビ放送が日曜日の午後2時からという、なんとも中途半端な時間帯に放送され、見逃すこともあった記憶があります。
ビデオソフトも当時は高くて、1本1万5千円ぐらいしていましたので、小学生にはとても手が出せません。
そんなこともあり、このフィルムブックは、当時とても貴重な存在でした。
漫画のようなコマ割りですが、絵がアニメ。効果音なども書き込まれています。
漫画でストーリーを追いながら、効果音やBGM、キャラクターのセリフを脳内で追加していくという器用な読み方ができます。
また、本編視聴時には聞き取れなかった専門用語や部隊名などを確認することもできました。
それでも、狭い紙面に、全ての場面やセリフを載せる訳にもいかず、後で映像を確認するとカットされたセリフも多々ありましたが・・・
超時空要塞マクロスのフィルムブックは、小学館さんから発行されており、「テレビ名作アニメ版 超時空要塞マクロス」として全7巻で昭和58年5月から10月にかけて発売されています。
TV放送終了が昭和58年6月26日(毎日放送)ですので、TV放送中に刊行されているのですね。
内容的にはTV全36話全てを網羅しています。
劇場版も登場
マクロスのフィルムブックは、劇場版の「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」も発行されています。

同じく小学館さんから全2巻で昭和60年3月と4月にそれぞれ発刊となっています。
表紙が、統合軍とメルトランディ軍のヘルメットの対比になっているのが面白いですね。
ミリアのヘルメットは、内部の電子部分が非常に細かく描かれています。
TV版と中身を比較するとわかるのですが、TV版の方は、1ページのコマ割りを多くして、なるべく情報量を増やしているのですが、劇場版の方は一コマ一コマが大きくなり、見開きのカットも入れるなど、映画という大画面を意識した編集となっています。
セリフの吹き出しも大きめにとられていて、迫力が増しています。
こういうところにも、マクロスのこだわりが感じられますね。
そして、このフィルムブックの特徴の一つに、最初に解説があることです。
劇場版「愛・おぼえていますか」の作成当時、冒頭の解説はあえて入れられませんでした。(後に発売された「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか〜Hybrid Pack」では追加されています)
それがこのフィルムブックにはついていて、非常にわかりやすくなっています。
最後に
録画機器やソフトが充実したため、現在では見かけなくなったフィルムブックですが、改めてみるとコレはコレで結構面白いガジェットだと思います。
意外と今の作品でやってみてもいいのではと考えてしまいます。
もし機会があれば、読んでみてください。
それでは。