マクロスシリーズ

【マクロス】小説版マクロスはパラレルストーリー?生きていたアイツ!

みなさん、こんにちは。

今回は、「超時空要塞マクロス」関係の小説をご紹介します。

超時空要塞マクロスTV版

アニメ★ノベルズ「超時空要塞マクロスTV版」は井上敏樹さんにより、昭和58年に全3巻で小学館文庫から刊行されました。

物語は、TV第1話「ブービー・トラップ」から第27話「愛は流れる」までが収録されています。

内容は、ほぼTV版を踏襲するものです。

ただし、小説版の良さは、TV版には出てこない登場人物の心情やエピソードが多く盛り込まれることです。

例えば、1999年に地球に落下してきた宇宙船を当時5歳だったリン・ミンメイが見ていたエピソードや子供の頃のペットの話が出てきます。

また、マクロスの進宙式典で一条輝とロイ・フォッカーが会話する場面でのセリフの補足もあります。

TVでは、アクロバットチームに戻らないことを問いかけた輝に対し、フォッカーが「一度戦闘機に乗っちまうと・・・」と言いかけますが、その続きは濁されてしまいます。

小説版ではその後に「殺るか殺られるか、ギリギリの緊張感のなかでしか生きられなくなっちまうんだ。」と続きます。

物語も基本的には踏襲されますが、違う部分も出てきます。

最大の違いは、あの柿崎くんが生き残っていることです!

柿崎は、エキセドル記録参謀がマクロスへ停戦の使節として訪れた会議にも出席しています。

パラレルワールド的ですが、マクロスという作品は全て史実ではなく、後世に作られた物語という形をとっているので、これもOKでしょう。

ラストは、輝と早瀬未沙が焼け野原と化した地球でガウォークに乗っているTV版でも印象的な場面で終わりますが、最後が少しホラーになってます。

興味のある方は読んでみてください。

劇場版 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか

同じく小学館文庫から昭和59年に刊行された「愛・おぼえていますか」の小説です。

作者は富田祐弘さんです。

いきなり輝とマクシミリアン・ジーナス(マックス)の戦いから始まります。

しかもこの小説の主人公はなんと未沙なんです。

未沙の観点から物語が語られ、未沙の心情が綴られます。

輝と未沙が地球を彷徨う場面では、大幅にエピソードが追加されています。

任務に頑なだった未沙が、輝と心を通わせていくのが丁寧に書かれています。

そして、ここでも柿崎は生き残ります。最終戦でのマックスと柿崎の軽口は面白いですよ。

夢見るプレリュード

アニメージュ文庫から昭和58年に刊行された「夢見るプレリュード My Fair Minmay」です。シナリオはスタッフ共著です。

前半はTVアニメに出てくるミンメイの数々の場面が掲載されています。

後半は、シナリオ風の書き方で、全5話で構成され、ミンメイがデビューするまでのストーリーがコメディタッチに描かれます。いろんな方が暗躍しています。

ライターも大野木寛さん、富田祐弘さん、石黒昇さん、松崎健一さん、星山博之さんの5人で書かれており、セリフの言い回しなどはあえて統一をしなかったそうなので、各ライターさんの個性が表れています。

いきなりマックスがミンメイに約束をすっぽかされますからね〜(どういう展開でしょうか?)

石黒昇さんの回では、さすがの内容でした(笑)

裏表紙のこのイラストだけで買っちゃいますね。

白い追憶

最後は、アニメージュ文庫から昭和59年に刊行された「早瀬未沙 白い追憶」です。

タイトル通り、未沙を主人公とした小説で初恋の相手ライバー・フリューリンクとの出会いから別れ、そして未沙が1人の人間として成長しマクロスを目指すまでが描かれています。

構成が河森正治さん、文章が大野木寛さん、イラストが美樹本晴彦さんという豪華ラインナップです。

内容は、暗いです(笑)なんといっても未沙ですから。

ライバーや母親を失い、士官候補生養成所での厳しい現実と向かい合いながらも、徐々に成長していく未沙が描かれます。

未沙が幼いミンメイと出会っていたこともわかります。そしてSDF-1(マクロス)が未沙の仲間内でスゴク・デッカイ・フネの略だと言われていることも。

内容は暗いですが、小説としては良い作品です。なぜ未沙が頑なな軍人になったかが良くわかります。

そして、美樹本さんのカラーイラストが本当に素晴らしいです。振袖姿の未沙が美しいです。このイラストだけでも買う価値ありです。

まとめ

以上、超時空要塞マクロス関連の小説をご紹介しました。

いずれもアニメとは違った雰囲気になっていることが面白いですし、キャラクターの新たな一面を知ることができます。

特にアニメのスタッフが執筆している場合は、アニメでは描かれなかったけど、こういう設定があったんだろうなということが知ることができ、貴重な資料としても楽しむことができます。

機会があればお手にとってください。

パラレルワールド的な感覚で面白いですよ。

それでは。