みなさん、こんにちは。
今回は、マクロスシリーズにおいて重要なキーパーソンであるゼントラーディ人についてみてみたいと思います。
ゼントラーディとは
ゼントラーディは、プロトカルチャー歴2600年代、プロトカルチャーによって造られ星間共和国の拡大に使用された巨大な人形生物兵器です。

その大きさは、地球人の5倍で、彼らには知性が与えられたものの戦闘に関するものに限られており、「兵器」としての範疇を超えないように思考を制限されていました。標準的な知能は地球人の小学生レベル程度しかありませんでした。
プロトカルチャーは、ゼントラーディに対し文化に関する知識を一切与えませんでした。これは、文化的な思考が進歩、発展、支配欲を生み出し、プロトカルチャー人を脅かす存在になることを恐れたためです。
プロトカルチャーは、ゼントラーディ達に文化的な思考が自然発生しないよう男女を隔離しました。男女間の恋愛感情が文化に発展することや生殖行動に伴う自然増加を防ぐためです。(ゼントラーディ人の生殖能力をなくす処理も考えられましたが、戦闘能力が4割減少することが実験で判明したため見送られました。)
また、巨大な生物兵器により自らが攻撃目標にならないように、反応兵器の使用を制限し、攻撃目標を軍事施設や生産工場に限定するとともに、プロトカルチャーの非戦闘員を無闇に攻撃しないよう「マイクローンの星には手を出すな」という基本命令がプログラムされました。
さらに、ゼントラーディ人がプロトカルチャーと直接接触し文化に触れることを避けるため、全ての作戦指示はゼントラーディ達の戦艦のコンピュータに対して行っていました。
ゼントラーディの生体構造
ゼントラーディの生体構造は、地球人の器官を単に巨大化させたものではなく、戦闘に特化するために様々な強化が行われていて、内臓の配置やその数までも大幅に異なっています。それは、地球人との共通点は外見だけと言えるほどでした。
巨人であるゼントラーディ人を地球人サイズにするためには「マイクローン装置」が使われます。
マイクローン装置では、体は装置内で原子段階まで分解され、その構造がコンピュータに記憶され、そのデータに様々な変換処理が行われて、新しい立体構造パターンが算出され、新たな体が構築されます。そのため、常に新しい体が造られることになります。
因みにマックスことマクシミリアン・ジーナスが、いつまでも若々しい外見をしているのは、マイクローン装置を使ったことがあるためという説もあります。
ゼントラーディ人の種類
ゼントラーディ人はクローン技術により工場で生産されています。
劇中で似たような外見のゼントラーディ人が出てくるのはクローンの影響です。
ゼントラーディ人の種類は3タイプになります。

一般兵士タイプは、戦闘に直接従事する戦闘要員です。3タイプの中では最も多く生産されるとともに、最前線で戦闘に関わるため最も損耗率の高いタイプとなります。

記録参謀タイプは、エキセドル・フォルモを代表する参謀格です。身体能力は一般兵士に劣るものの、知力に特化し、莫大な記憶の保持と検索が可能で指揮官を作戦面で補佐します。指揮官タイプと同数が生産され、主に作戦立案や敵戦力の解析を行いますが、思考を制限されており、記憶から検索したことを提案することはできても、新たな戦術を捜索することはできません。

指揮官タイプは、ブリタイ・クリダニクを代表する士官クラスです。戦闘能力は高く、その体は短時間なら宇宙空間でも活動可能であり、皮膚は強化金属並みの硬度を持つ個体もあります。量産が難しいため生産数は多くありません。
プロトカルチャーの滅亡後
星間共和国が分裂し、さらなる戦力を求めたプロトカルチャーは、ゼントラーディを超える生体兵器「エビル・シリーズ」を開発します。
高次元サブユニバースのエネルギーを利用するするはずだったエビル・シリーズは、テスト運用する際にサブユニバースからエネルギー精神生命体であるプロトデビルンに乗っ取られます。

プロトデビルンは、プロトカルチャーやその配下のゼントラーディを洗脳し、星間共和国に対して侵攻を開始します。(これが監察軍と言われています。)
プロトデビルンの侵攻から9か月後には、プロトカルチャーの85%以上が失われ、プロトカルチャーは、監察軍のマイクローン(プロトカルチャー)に対抗するため、ゼントラーディの基本命令であった「マイクローンに手出ししてはならない」を解除してしまいます。
プロトデビルンの封印に辛うじて成功するプロトカルチャーでしたが、すでに星間共和国は崩壊状態であり、ゼントラーディの再コントロールは不可能な状態でした。
そのため、ゼントラーディと監察軍は、主人であるプロトカルチャーが滅んだ後も戦闘を継続していきました。
マクロスとの接触とその後
2009年2月にボドル基幹艦隊の分岐艦隊であるブリタイ・クリダニク率いるゼントラーディ軍と地球は戦闘に突入します。
「マイクローンの住む星に手を出すな」という古いマニュアルに従い、執拗にマクロスを追うブリタイ艦隊は、やがて文化に触れ地球人との共存の道を歩み始めます。
以降のマクロスシリーズでは、ミレーヌ・フレア・ジーナスを代表とする「ピース・チルドレン」(地球人とゼントラーディ人の混血児であり、平和の象徴)も生まれています。

マクロスFやマクロスΔでは、完全に地球人と同一化しているゼントラーディですが、まだ、銀河系内には1千艦隊以上の機動要塞が稼働しているといわれます。
今後、どのような展開がマクロスシリーズで描かれるのか楽しみです。

ゼントラーディにはお茶目な艦もあるんですね(遠い目)
それでは。