みなさん、こんにちは。
今回は、意外な繋がりを見せた「マクロスF」と「マクロスゼロ」について語っていこうと思います。
マクロスゼロ

「マクロスゼロ」は、最初のマクロスシリーズである「超時空要塞マクロス」よりも前の世界を描き、ゼントラーディの襲来前の統合戦争末期を描いた作品です。
OVA作品として2002年12月の第1巻の発売から2004年10月まで全5巻で発表されました。
南海の孤島マヤンを中心に、異星人の遺物を巡る統合軍と反統合同盟の戦いが描かれます。
F-14やMiG-29といった現実世界に実在する戦闘機が登場するうえに、両陣営初の可変戦闘機同士の戦闘が展開されるという胸熱設定。

マクロスゼロで本格投入されたフルCGによる戦闘シーンは、そのスピード感と臨場感で圧巻でした。
舞台となるマヤン島で主人公の統合軍パイロット工藤シンとマヤン島の「風の巫女」の一族であるサラ・ノームとマオ・ノーム姉妹との三角関係が繰り広げられます。
戦場の悲惨さと純真な人の気持ちがいりまじり、神話的に描かれた作品です。
マクロスF

一方の「マクロスF」は、「マクロス7」以来13年振りのTVシリーズとして2007年12月に「Deculture edition」が放映され、爆発的な人気を博しました。
舞台は2059年、25番目の移民船団となるマクロス・フロンティアです。
美星学園に通う早乙女アルトは、銀河の妖精と謳われるシェリル・ノームのコンサートでアクロバット飛行をするために準備をしています。
コンサートに急ぐランカ・リーと偶然出会ったアルトでしたが、そのコンサートの最中、謎の生命体バジュラが船団を襲撃し、街は戦場と化してしまいます。
バジュラに襲われそうになるランカを、最新鋭機であるVF-25に乗り込み助けるアルト。
その後民間軍事プロバイダーである「S.M.S」に入隊したアルトは、シェリルやランカに振り回されながらも、同僚であり学友でもあるミハエル・ブランやルカ・アンジェローニとともにバジュラとの死闘を繰り広げていきます。
両作品の繋がり
「マクロスゼロ」から4年後に作成され、舞台設定としては60年後となる「マクロスF」ですが、この両作品は意外な繋がりをみせていきます。
それが最初に現れたのが第10話「レジェンド・オブ・ゼロ」です。
というかモロにゼロです(笑)
ランカが映画「BIRD HUMAN-鳥の人-」への出演によって一躍脚光を浴びていく姿が描かれるとともに、アルトへの思いを強くする回です。
本回は「劇中劇の撮影」というマクロスではお馴染みの設定であり、「超時空要塞マクロス」と繋がるミランダ・メリンや「マクロスプラス」と繋がるヒュドラなど、他のマクロスシリーズとも繋がりをみせてくれました。
特に終盤からエンドロールまではまんま「マクロスゼロ」で、ゾクッとした覚えがあります。



アイキャッチも秀一です。撮影現場であることを一瞬で表現しています。
「オーディオ・コメンタリー」でシェリル・ノーム役の遠藤綾さんが「ゼロだ。マクロスフロンティアだ。」とコメントする言い回しが可愛いらしいです。

また、プロデューサー?の前に置いてあるジュースも「マクロスゼロ」で登場した「天晴れ」(元気の出るジュース)です。
これだけなら単なる劇中劇として使われただけですが、この後のオズマ・リーのセリフが印象的でした。

「因縁か、お前がDr.マオの役をやることになるなんてな。」
この後、マクロスFとマクロスゼロは急速に関係性を深めていきます。
ランカが演じたマオ・ノームは、マヤン島事変後にプロトカルチャー研究の第1人者となり、どこかに行ってしまった姉サラ・ノームと工藤シンを探します。
そしてバジュラを研究するため第117調査船団を率いてガリア4にきていました。


その研究の助手をしていたのがランカの母であるランシェ・メイとグレイス・オコナーでした。
そして、マオ・ノームの孫がシェリル・ノームであることも明らかになります。

そしてシェリルの付けていたイヤリングが、マオから伝わったものであったこともわかります。
こうして結びつきを強めていく「マクロスF」と「マクロスゼロ」。ヒロイン二人共が「マクロスゼロ」の世界とどんどん繋がっていく。その感覚が面白く、放送当時からドキドキワクワクしながら観ていました。
Blu-ray Disc BOX発売
2008年6月に「マクロスF」第10話「レジェンド・オブ・ゼロ」が放送され、その2か月後に「マクロスゼロ Blu-ray Disc BOX」が発売されました。
このBlu-rayには、なんと驚きの追加画像があります。


上が新作のBlu-ray、下が過去のOVAでの映像です。
違いがわかりますか?
そう、Blu-rayには、あのシェリルのイヤリングが追加されているのです。
この追加には驚くとともに、さすがマクロスだと思いました。こだわりが凄いです。
以前は、前にやったことは絶対にしないと言っていた河森正治総監督がここまで振り切って過去作との繋がりを楽しんでいることにも驚かされました。
今後、マクロスFが劇中劇になることはあるのでしょうか?
そういった面白い作品をお待ちしております。
それでは。
