雑談

【本紹介】異世界のんびり農家【感想】【ドラマCDもあります】

みなさん、こんにちは。

今回は、自分が気に入っている本を紹介していきます。

内藤騎之介さんの「異世界のんびり農家」です。

「小説家になろう」という小説投稿サイトで連載中の作品で、シリーズ累計200万部を突破している作品です(2022年1月現在)

そして何がいいって、のんびりしているところがいいんです。

作品中では、波瀾万丈な展開はありません。戦いもほぼありません。命懸けな状況もありません。穏やかな時間が流れます。

それが心地良いのです。

作品は2017年にKADOKAWAから出版されイラストは「やすも」さんが担当しています。

やすもさんが描く女の子が可愛いです。

内容は?

主人公は街尾火楽(まちおひらく)。

火楽は、ブラック企業に勤めた挙げ句に病に倒れ、長い闘病生活の果て39歳でこの世を去ります。

そして神様と対面します。

実は火楽は神様のミスにより苦行の人生を歩んでいたのでした。

神様は、火楽に異世界への転移を進めます。

転生ではなく転移なのは、転生では前の辛い人生を忘れてしまうので、せめて新しい人生を満喫して欲しいという神様の願いから。

望みを言えという神様に、火楽は病気にならない体「健康な肉体」を臨み満足します。

自分のミスを謝りたい神様は、申し訳なく思いもっと望みがないか聞きます。

「できれば人の少ない場所で生活できるようにしてもらえませんか」

もう一ついいぞと言われて、火楽は「農業がしたい」と言います。

そこで神様は火楽に「万能農具」という神具のレプリカを渡します。

これは思えばクワにも鎌にも一瞬で姿を変え、必要な時に体内から出し入れできるという優れもの。

火楽は少し若返らせてもらい、その世界の言葉が話せるように初心者パックまでつけてもらい旅立ちます。

「ひらく」が目を開けると、そこは深い森の中でした。

人のいる気配はありません。

健康で外にいられることに喜ぶひらく。

しかし、ひらくはすぐに気付きます。水と食料そして寝る場所がなければ死んでしまうことに。

しかも大地は一枚岩のように硬い。

試しに「万能農具」をクワに変え、振り下ろすと「サクッ。」と簡単に耕すことができました。

しかも万能農具を使っている間は疲れないことが判明。

楽しくなったひらくはクワで耕しながら移動。万能農具を斧に変え木を切り倒しスペースを確保。今度はシャベルで穴を掘り、水を確保します。

クワを振り下ろしたところに偶然牙の生えたウサギのような動物が目の前に現れたことで図らずもクワで狩ってしまい食糧もゲット。

耕した畑には自分の希望した野菜が自動的に生えてきて、しかも成長速度が速いことが分かります。

改めて神様に感謝するひらくは、ある時2匹の傷ついた犬に出会います。

メス犬は妊娠しており、今にも産気づきそう。ひらくが食料と小屋を与えると、翌日には子犬が産まれていました。

実はこの犬「インフェルノウルフ」と言って普通の人間では出会ったら生きていられないほどの凶暴な魔獣でした。

ひらくのいる場所は、強力な魔獣や魔物が集まっている「死の森」のど真ん中だったのです。

そんなことには気づかないひらくは懐いたインフェルノウルフのクロとユキと共に暮らし始めます。

冬が近づく前には、糸で服を作ってくれる大きなクモ「ザブトン」とも出会います。

そんな中、森にひとりの吸血鬼が現れました。が、ひらくが駆けつけた時にはすでにクロたちにボコボコにされて素っ裸の少女姿となっていました。

少女を助け、血を与えると少女はみるみる大人の女性に変化しました。

妻を欲しがったひらくは、猛烈にプロポーズし、伴侶を得ました。

彼女の名前は「ルールーシー=ルー」この世界では有名な吸血姫でした。

「健康な肉体」をもつひらくとの夜の生活に体が保たなくなったルーは、ルーを追ってきたライバルの天使ティアを家に連れ込みます(笑)

それでもキツいティアは、森で逃亡生活をしていたハイエルフ、リア達7人の女性をひらくのもとに連れてきます。

どんどんハーレム化していく中、ひらくの畑も大きくなり、ひらくは「村長」と呼ばれることに。人もどんどん増えていきます。

そこに突然襲いかかってきたのが、ワイバーンでした。周辺国でもそれが近づけば戦力を総動員するほどの強敵です。

村に火の玉を吐かれて怒ったひらくは、万能農具を槍に変えてワイバーン目掛けて投げつけ落とすことに成功します。

このことが周辺国等に衝撃を持って伝えられ、後にひらくの人生を大きく変えていくことになります。

小説について

文章が、一人称で書かれ、基本的にはひらくの目線で描かれます。

同じ事件を別の人物の目線で書かれることもあり、それぞれの捉え方のギャップが面白いです。

内容的には難しいことはなく、気軽に読めるものとなっています。

争いの描写はほとんどなく、ひらくたちの日常生活がのんびりと語られます。

基本的に明るく人を疑うことをしないひらくに対して、ルーやティアなど妻達がうまく手を回して解決していきます。

ひらくの気づかないうちに、周りが困惑しドタバタ劇が繰り広げられるのも面白いですね。

漫画もあります

「異世界のんびり農家」はコミカライズもされています。

剣康之さん作画で富士見書房さんから発行されています。

とにかく女の子が全員可愛いんです。

コミカライズされることで、文章では伝わり辛い部分もわかりやすくなっています。

実は「異世界のんびり農家」を知ったのは、こちらが先だったことは内緒です。

ドラマCDで声も楽しめます

小説版第10巻には特装版が用意されてオリジナルストーリーのドラマCDが付いています。

ドラマCDについている4本のドラマは、「01.村長とは」「02.村の見学へ」「03.夏だ!海だ!」「04.怪盗ミスターシルバー」です。

「01.村長とは」では、平和な大樹の村の朝、ヒラクは村長として自分が何をできるかを思い悩みます。そんな時ティアと天使族の長の娘キアービットの争いが勃発してしまいます。

「02.村の見学へ」では、魔王国のとある村に見学に出かけたヒラク達一行は、明らかに閑散とした村に驚いたヒラクは、村の衰退が魔獣のせいだと知ります。領主の助けがすぐに期待できないためヒラク達は勝手に運動をすることに。

「03.夏だ!海だ!」では、海に着いてテンションが上がるヒラクはアウトドアを楽しむため魔法を使わずに水を得ようと奮闘します。焼きとうもろこしやスイカ割りを楽しむウルザとキアービット。ヒラクは晩御飯の準備をしますが・・・

「04.怪盗ミスターシルバー」では、五ノ村の村長代理ヨウコのもとに予告状が大量に届いていました。対応に悩むヒラクだったが・・・

キャスト陣も豪華です。

ヒラク役に小林裕介さん、ルー役に井上麻里奈さん、ティア役にゆかなさん、ハクレン役に生天目仁美さん、アン役に上坂すみれさん、ウルザ役に悠木碧さん、キアービット役に雨宮天さん、ヨウコ役に五十嵐裕美さん。

声がつくとやはり良いですね。思い描いていた声にピッタリで素晴らしかったです。

「異世界のんびり農家」とても面白い作品です。

小説版、漫画版どちらも気軽に読めるので、疲れた方もフッと肩の力を抜いて楽しめます。

現在も連載中ですので、今後の展開が楽しみです。

それでは。